いま書店に行くと Python の本が並んでいる。店によっては棚1段がすべて Python なんてこともある。Python とは一体どんな言語なんだと思いつつ、自分が行ったのは Perl の本を探すのが目的だった。Perl は古い枯れた言語だとは知っている。今さら手を付けるつもりはなかったが、機会があって今メンテナンスをしているサイトで CGI を使っており、KENT Web 製のパッケージをカスタマイズすることになり、Perl に手をつけざるを得なくなった。
探してもやっぱり無かった。数年前には1冊くらいは見かけた記憶があったのだが、どうやら駆逐されてしまったようだ。同様に Ruby もなくなっていた。かの PHP すら数冊、場合によっては1冊しか見当たらない。どうなってしまったのだろう。
やむなく、ネットで探すことにしたのだが、ふと気が付いた。図書館ならあるに違いない。古い本も大切に保存している図書館が活躍する場面ではないか。早速札幌市の図書館と道立図書館の蔵書を検索、今はネットで検索できる。見つかった中から道立図書館の「Perl / CGI 辞典(新版)」に着目した。早速借りてみると、なかなか良い本で、約 600 ページ、初版は 2003 年だから無茶苦茶古いわけでもない (?)。"Perl のことはこれ1冊でおまかせ"と言わんばかりの充実ぶりで、さすが枯れたPerlにふさわしい良書だった。
ページをめくりながらソースと格闘しているうちに、あっという間に2週間が経ってしまい、期間延長の手続きとなった。これは長期戦になると思い、この本を手に入れることにした。まさか新品では売ってないだろうなと思いながら、Amazonで検索してみると、やっぱり中古だったがなんと 180 円。時代に合わないとはいえ、枯れ優れた本にしては安すぎる。送料込みで 500 円程度、届いた本は上等で、図書館のものより新しさを感じた。
結局、カスタマイズは無事成功。テキストの扱いに優れた言語ということは何となく記憶にあったが、区切った複数のデータに改行コードを加えたものをどんどんスタック、それを出力すれば簡単にマルチレコードのファイルが出来上がる。驚くような効率の良さだ。もしこれをJavaScriptでやったらどうなるのだろう。しかし、今ならPHPとデータベースの組み合わせかななどと思いながら、もう使う機会がなさそうなこの本を書棚のベストポジションに納めた。