夏山登山でお世話になったトレッキングポールの手入れをした。
実は接続部が固化してしまい、一度は廃棄を決めたものだった。もしかしたら修理できるかもしれないと思い直し、分解してみるとネジが錆ついており、それが固化の原因だと分かった。今年は日高の沢でこのポールを二度使っており、その時は表面の手入れしかしていなかった。接続部にたっぷりと水を含んでいることに考えが及ばなかった。錆を落とし、注油して元のように使えるようになった。
高価なものはジュラルミンやステンレスなどの素材を使用しているのだろうが、これは実に安価なおまけのポールだ(普及品のスノーシューにセットでついていたもの)。重い(1本345g、高級品の3倍近い)が頑丈で、アンチショック機構もついていて厳しい場面でも体重をしっかりと支えてくれた。その意味では信頼できるポールだ。私の場合、1本しか使わないので、重量はまあ何とか我慢できている。まだ残り1本ある。
しかし、今後予定している山行では(テントが張れないため)ツェルトが必要で、その支柱にはポールが2本あれば便利ということで、2本セットの軽いポールを入手した。そのポールが宅配で届いたときに分解された状態で梱包されており、トレッキングポールは簡単に分解できることを知った。
厳しい場面では限界があっても軽さが活きるポールと、無骨で重いがたよりになるポール、この二つを山行に応じて使い分けることとしたい。
トレッキングポールに関してはもう一つテーマがある。一脚兼用のポールだ。頭の部分のカバーを外すと三脚ネジが現れる。
これを使うのは一脚の代用ということなのだが、頭にクイックシューを常時取り付けておくと素早くカメラをセットできる。こうなると一脚以上の速写体制ということになり、魅力的ではある。逆に、クイックシューを常時取り付けておかないと不便このかたないものとなってしまい、存在価値そのものに疑問がわいてくる。形状からしてクイックシューの傷みは激しいだろうから消耗品的な使い方になってしまうのだろうか。クイックシューは比較的小型なことからアルカスイス互換がいいと思う。
しかし、そもそも一脚はどのような場面で使用するのか、三脚と手持ちの間なのは間違いないのだが、三脚を上回るメリットとは何なのか、そして、トレッキングポールであるが故に一脚より劣る部分は何なのか、おそらくはフィールドで使ってみなければその違いは判らないのかもしれない。とりあえず使ってみるにしては高価なものなので、次のテーマとしてフィールドで考えていこうと思う。